市川京太郎
僕は頭がおかしい
この平和で満ちた中学の均衡は常に危ういということを今は誰も知らない
僕は血に飢えた獣のようだ
自分で自分が怖くなる いつかこの衝動が抑えられなく瞬間がくるのではないか
僕が今最も殺したい女だ
【karte.1より】
わからないのは山田の心じゃない、僕の心
本当は欲しくてたまらないのに
どうせ手に入らないから
嫌いになる理由が欲しかったんだ
どんどん好きになるのが怖くて
【karte.43より】
同じ黒でも山田と俺じゃ全然違うだろうな―――
おしゃれな人が意志的に着る服はこう…スタイリッシュだったり格好いいけど…
俺みたいなのは消去法で着ているにすぎないし…
【karte.46より】
僕はお人好しじゃないし頼みを断れないタイプでもない
死ねと思ったら死ねと言うし
嫌なことは嫌だと言うそんな人間なんだ
だから…要するにその…楽しかった…んだと思う…
【karte.48より】
モヤモヤの原因は山田なのに
山田の声を聞くといつの間にか忘れてしまう
【karte.49より】
友達
とりあえず
今は
【karte.51より】
やっぱり姉はどこか僕と似ていて
手に届かないものなら傷つく前に早く諦めろと
そういうタイプなんだ…でも
今の僕には難しい
今…この瞬間もLINEのやり取りを延々と見返すくらい
山田が頭から離れない
【karte.51より】
こいつ僕の心のスピーカーか？
【karte.55より】
なぜ突然自分語りを
山田が急に真面目な顔するから
怖い 怖いのに 自分を知られることは…
―――学校にこれらのは…
“鎧”のおかげ…
なじめないのこれのせいにすれば楽だった
そうか…「ありがとう」これを言いたかったんだな
【karte.57より】
全てを台無しにする僕自身が！！
行くも戻るも…結局自分自身の行動次第だ
言うつもりなんてなかったのに
“山田のことを考えると周りが見えなくなるんだ”
なんて言えなかった
山田のこんな顔初めて見たから
【karte.60より】
習い事をやめるたび親御さんがご馳走を作ってくれるのって
挑戦することはやめてほしくないからだ
山田ならまた前を向けること知ってるから……僕も
【karte.63より】
僕は大人になるのが怖い
本当に山田が女友達と同じ感覚で僕と接しているのだとしたら…
そうだとしても僕はそれでもいい
大人になったら関係の変化は免れない
―――
久々に山田の笑顔を直視できなかったのは
西日が強すぎるせい
【karte.67より】
奇跡なんて起こらない可能性なんてものは存在しない
でも、それでも信じてみたくなった奇跡を自分を
【karte.69より】
山田杏奈
中学生だからしょうがないとか
子供だから怪我することもあるとか
そう言われるのが一番くやしい
【karte.15より】
私は周りの人に恵まれすぎてて本当はすごく迷惑かけてるって気付いてなかったから
いつか…いつか大切な人にも嫌われちゃんじゃないかな
【karte.63より】
神崎
いいよな！臭い女子
【karte.66より】
